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[音符を描く人々(19)]ライアン・ジョンが『音楽メンター』を探す理由(インタビュー)

CATEGORYK-POP
原文:https://entertain.naver.com/read?oid=312&aid=0000272098
 

[テンアジア = ユン・ジュンピル記者]

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K-POPの作曲家になりたいと、20歳のとき単身アメリカから韓国へ渡ってきたライアン・ジョン(38)は、2010年にイ・ヒョリの正規アルバムに参加してプロの世界に足を踏み入れた。その後7年、駆け出しの作曲家はI.O.I『Whatta Man』、テヨン『I』、SHINee『Lucifer』、Red Velvet『Damb Damb』等のヒット曲を持つ作曲家として成長した。また、アイドルグループVAVが所属するA teamエンターテイメントの総括理事になった。

スター作曲家として早くに可能性を認められたが、ライアン・ジョンは単独作業よりは様々な作曲家たちと協業して新曲を発表している。彼は共に曲を作る作曲家たちをを自身の『音楽メンター』と呼ぶ。一人ではすぐに疲れてしまうが、一緒に行くなら遠くまで行くことができるということを知っているからだ。『一緒に』の価値を知り、より多くの作曲家たちとの相生を夢見るライアン・ジョンに会った。
※相生:協力し合って互いを活かす…ような意味らしい。


10. Mnet『PRODUCE 101(以下プデュ)』シーズン2のテーマ曲『나야 나』を通してもう一度名前を広めましたが、このように大きな愛を受けることを予想していましたか?

ライアン・ジョン:僕もやはり練習生101人が競争していたように他の作曲家たちと競争をして、その結果『나야 나』がテーマ曲に選ばれた。Mnet関係者たちがシーズン1から変わらず見てくれていて感謝するばかりだ。実際『나야 나』はプデュだけのために作った曲ではない。単にプデュのために作られた一回限りの音楽ではなく、月日が過ぎても変わらず愛される曲を作ろうと心血を注いだ。

10. 101人の練習生が『나야 나』を歌い、そのうちの11人がWanna Oneとしてデビューする。それを眺める気持ちも格別かと思うが。

ライアン・ジョン:プデュを我々が生きている競争社会の縮図だと思った。11人に入るだろうと思っていた子たちが脱落した。それでも謙虚に受け止め、今後の社会生活では、より熱心に戦って競争して勝ち抜かなければならないと助言してあげたい。Wanna Oneのメンバーたちも今後1年以上活動するが、歌手としての自尊心を必ず守るよう教えてあげたい。

10. 自身もプデュ練習生のような時代がなかっただろうか?

ライアン・ジョン:両親が保守的だった。歌手を夢見たが反対が激しかった。トランペット、ドラム、バンドなど、様々な楽器を手にするたびに音楽をしたい情熱を我慢することができなかった。結局、両親をたのまず作曲家になるつもりで、2009年に韓国に初めて来た。いろんなところへ曲を沢山提出したが、本当に沢山断られた。諦める直前に、イ・ヒョリの4集でデビューしてSMと縁しながらキャリアを積み始めた。

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10. 共同作業を好む理由は?

ライアン・ジョン:誰かはライアン・ジョンがヒット曲を書いて認知度を上げてトップになったと言うが、僕は僕の寿命とテーマをわかっている。僕より曲を上手く書く人たちが山ほどいる。彼らは、僕ができない部分をやる術を知っている。こつこつと僕の音楽メンターを探す理由だ。気の合う人を探して一緒に相生しようと提案し、そうして作曲家として寿命を延ばしている。

10. だからライアン・ジョンは他人が作った曲に便乗しているという人もいるが。

ライアン・ジョン:一人で曲を書けないから書かないのではない(笑) 作曲はチームスポーツだ。私は現在、プロデューサーの役割をしている。骨組みとなるメロディがあれば、ここでどのように肉を付けるか、曲の方向を設定して、チームメンバーにビジョンを提示する役割をする。私はチームワークで、今まできた。いつ私の感覚が鈍るかもしれないし、チームが壊れかねない状況になる可能性があるから、常に今作っている曲が私の最後の曲だと思って作業をする。

10. 作曲チームをリードするとき、主にどのような方向に導こうとするか?

ライアン・ジョン:私たちだけの色を見つけようとする。チームメンバーをお互いを尊重しながら、視線は大衆に向かっている。私はクインシー・ジョーンズでもなく、ジコ、クラッシュ、ディーン、ヒョクオのような自分だけのアイデンティティが確かなシンガーソングライターでもない。私はアイドル中心の音楽、いわゆる大衆音楽をする人である。「私の音楽、完全に芸術なのに、あなたがたは理解できなければどうしようもない」ではなく、大衆の好みにぴったりの音楽を作ることが私たちの目標だ。

10. 一人でやれば、経済的に得ではないか?

ライアン・ジョン:お金のために私一人でやるというのは欲である。同様に、複数の人が作業したのに私が一番有名だと多くの利益をを取ることも欲だ。仲良く分け合えば一緒に生きることができる。

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10. 自分がK-POPのトレンドをリードすると思いますか?

ライアン・ジョン:トレンドを作ったり、提示したい。『最初激マズ、後中毒(선병맛 후중독)』という言葉がある。私の歌は初めの時は『亡曲(滅びた歌)』と言っていた人たちが、後にはその曲を非常に好きになった。後になって、ライアン・ジョンは少し早く先を行っていたんだなあ、と気付く。事実、リズムや音楽の色、歌手の性向など、様々なことに神経を使って歌を作る方だ。

10. チーム体制での作業もトレンドを先取りする製作方式だろうか?

ライアン・ジョン:大衆の聞く耳が前と異なっていると知るべきである。K-POPが世界的に人気を集め始めたのが2010年代初頭である。当時SMが先鋒の役割をし、彼らが持って行った音楽の中に僕の音楽があった。それなりの誇りを感じている。K-POPを聞く人が多くなり、人々のレベルがとても高くなった。そのレベルに合わせて曲を作らなければならない。可能性のある新しい作曲家を探し続ける理由だ。それがより多くの利益を生み出すことができる方法だと思う。

10. K-POPの変化が必要な時だが、それを知らない人が多いということですか?

ライアン前:その通りだ。変化が必要である。今や大衆とは、国内だけでなく全世界を意味する。Kポップの関係者が、世界の嗜好を把握し、それに合った音楽を作らなければならない。SM・YG・JYPが先頭となってK-POPの航路を開拓した後、いくつかの企画会社が道を上手くならした。これからK-POPのパイが大きくなることができるかは、良いコンテンツを作るためにどれだけ心血を注ぐかによって異なってくる。私も徹底的に準備してビジョンを提示しなければならない。

10. K-POP市場は大きくなるだろうか?

ライアン・ジョン: K-POPは数十年以内に米国のポップ市場も蚕食することができる可能性がある。より大きくなることができる。現在、米国でK-POPを楽しむ人々はすばらしい『オタク』たちだ。国内にロックが入ってくる前にロック音楽を見つけて聴いて、ロックスピリットに夢中になっていた人がいたようにだ。K-POPオタクが今、米国でK-POP伝道師の役割を自任しているが、オープンマインドでありながら厳しい。まるでオーディション審査員たちのように、自分だけのしっかりとした基準がある。これら満たさなければK-POPは成長することができない。今K-POPは韓流に満足してはいけない。

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10. A teamエンターテイメントの総括理事として所属歌手VAVに多大な愛情を注いでいるでしょう。

ライアン・ジョン:私が直接製作をしてみると、さらに格別だ。まずVAVを大衆が知っている歌手にするのが目標だ。ある程度枠組みがある状態なのでVAVだけの色を探してあげるのが一次目標だ。VAVの自尊心を守ってあげようとしている。歌手の自尊心は、音楽に出てくる。今VAVの新曲『ABC』を他のチームにあげればもっと良かっただろうという人もいるが、私の子たちに良いものを与えたいのが、親の心ではないか。

10. 現在の最大の関心事は?

ライアン・ジョン:人が夢を見るとき、最も素晴らしいと思う。夢がなければ、この場所にいなかっただろう。もちろん私の能力だけで作曲家になったのではない。多くの人が助けてくれて、多くの人が私の音楽を聴いてくれた。大衆の愛のおかげで、今の私がいる。だから受けた愛を必ず返さなければならないと信じている。

これまでに100曲を作ったが、稼いだお金を集めて、今年の冬にコンピレーションアルバムを出そうとしている。その収益金で戦争に苦しむ国の子供たちを後援する考えだ。一銭と残さず使うつもりだ。現在歌唱を交渉している。後には、学校を建てたい。環境のために夢を断念する子たちに暮らすことができる希望を与えたい。

10. 自分をロールモデルとして作曲家を夢見る人々にあげたい言葉は?

ライアン・ジョン:作曲家は目に見えないものを音楽で表現する人である。その方法がわからない場合はカラオケマシンのように音も撮ってみて、他の人のアレンジスタイルも着実に模倣しながら、自分だけの表現法を見つけてみたら良いだろう。重要なのは基本だ。作曲家が鍵盤も打たなければ、すぐに底が現われるものだ。


(原文公開は2017年7月26日)



私がなぜこの記事の和訳をブログにアップしたかというと、
もちろんバブのことを大切にしてくれている発言があるから。
…ではなく!!
以下の発言が面白かったからです。

私たちだけの色を見つけようとする。チームメンバーをお互いを尊重しながら、視線は大衆に向かっている。私はクインシー・ジョーンズでもなく、ジコ、クラッシュ、ディーン、ヒョクオのような自分だけのアイデンティティが確かなシンガーソングライターでもない。私はアイドル中心の音楽、いわゆる大衆音楽をする人である。「私の音楽、完全に芸術なのに、あなたがたは理解できなければどうしようもない」ではなく、大衆の好みにぴったりの音楽を作ることが私たちの目標だ。

これですね。
これを読んで、VAVの曲に物凄く納得がいったんですよね~。
VAVの曲って別に何が凄いメッセージ性のある曲とかではなくて、
ほとんどが煎じ詰めれば「君が好きだ!」っていうだけっちゃだけの歌なんですよ笑

『SPOTLIGHT』の所感でも述べましたが、それが良いところなんです。
所謂シンガーソングライターの作る、
書いた人の何か諸々の思いや個性が込められた曲というのは、
確かに胸を打つものであったりその人間性に触れられる感動があります。
しかし一方で、
そればかり聴いていると疲れる…というのも確かです…少なくとも私はそうです。

だから『SPOTLIGHT』がハマったんですよね私。
頭を使わなくていい単純なテーマと華やかで楽しいサウンド、
まさにライアン兄さんの『徹底して大衆向け』というスタンスが作り上げたのが、
これなんですねえ。
こういう音楽もまた、間違いなく必要です。

私は推したちが自ら曲を作って活動することを喜び尊びますが、
実はその一方で、
このライアン兄さんやSweetuneのような作家の皆様の
とことん大衆向けで取っつきやすい素敵な曲とアイドルとの、韓国っぽく言うとケミ!
それを享受する機会が減ることを寂しくも思っていたのです。
それぞれのグループの個性と
他人が作ったはずの曲の個性がピッタリ合った時の素晴らしさって
絶対あると思うんですよね。

そういう意味で、
ライアン兄さんはバブにも本当に素敵な曲を見繕ってくださってると思うんですよね…。
チクショウなぜ売れない…?





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